美ら島応援もずくプロジェクト

美ら島応援もずくプロジェクト

沖縄最北端の美ら島・伊平屋島

伊平屋島

「沖縄原風景の島」とも呼ばれる伊平屋島は、本島北部からフェリーで80分の場所に位置する沖縄最北端の離島です。島の主な産業は水産業と農業で、水田とサトウキビ畑がひろがるのどかな風景の村は、開発により自然環境を破壊しない道を選んでいます。その甲斐あって、どこまでも続く透き通る海は珊瑚礁に囲まれ、白い砂浜はアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなどのウミガメの数少ない産卵場所にもなっています。
白く輝く砂は光を余すことなく反射し、もずくの成長にも最適。この素晴らしい環境の中で、コープのもずくを生産しているのが、伊平屋村漁協の伊礼さんです。

伊礼さん

「もずくは養殖とはいっても、すべて自然に任せて栽培しています。そのため、自然環境に大きく影響されます。これまでの栽培経験に頼るだけでなく、つねに自然と向き合って丁寧に栽培しています。海のミネラル分がたっぷりの美味しいもずくを、みなさんに食べていただきたいです。」
と、伊礼さん。

 しかし、この美しい島は、大きな問題を抱えていたのです。

脅かされる自然環境と島の負担

ゴミ

近年、この美しい砂浜に、おびただしい量のゴミが流れ着くことが問題となっていました。中には、ウミガメが食べると大変危険なビニールや、洗剤・農薬の容器などの有害物質が危惧されるものもあり、景観が損なわれるだけでなく海岸機能も低下してしまい、ウミガメの産卵場所をなくさないためにも、放っておく事はできません。
この漂着ゴミの多くは海外の不法投棄と思われるものも多く見られますが、誰が捨てたかわからないゴミは、伊平屋島が回収・処理するしか方法がなく、大きな負担となっていました。

立ち上がった自然保護プロジェクト

村長とコープ職員

コープネットと伊平屋島のつながりはとても長く、今から25年前に開発されたコープネットの水産プライベートブランド第1号「CO・OP味付沖縄もずく(土佐酢)」も伊平屋島産でした。

この長年にわたる強い結びつきをもとに、2010年に「美ら島応援もずくプロジェクト」がスタートしました。これは、組合員が伊平屋島産のコープのもずくシリーズ商品を購入すると、1点につき1円が寄付され、伊平屋島の産業の活性化・自然環境の保護に役立てられるという活動です。

組合員が産地を訪れて生産地を感じる

組合員さん

また、寄付に加えて、組合員が産地を訪れもずく生産者の作業を見学・体験したり、生産者と話し合ったりできる産地交流もさかんに行われています。

伊平屋島を訪れた組合員の吉田れん子さんに、感想を伺いました。

「もずく生産者の方々が、朝から強い日差しの中で頑張っていらっしゃる姿、工場では衛生面に配慮してもずくを大切に扱う姿を拝見し、みなさんの努力のおかげであれだけの美味しい商品が出来るのだと分かりました。
また、海に入った時に、流れて来たもずくを食べてみたら驚きの美味しさで。このきれいな海を守るためにも、伊平屋島産のもずくを食べて応援したいと思いました。」

ゴミ収集トラック
船で沖へ
出航セレモニー

消費者の応援が、若手生産者のモチベーションに!

このような交流で、生産者にも変化が出るそうです。
伊礼さんは、こう言います。
「組合員のみなさんがクリーン活動をしてくださったり、僕らの苦労話に耳を傾けてくれ励ましの声ももらえたりするので、これまで以上にがんばらなくてはと、若手生産者もやる気を出してくれているんですよ。」

若手生産者の小松さんは、伊平屋島の美しさに惚れ込み、数年前にもずく生産者になることを決意し山形から移住して来ました。はじめは、小松さんの体が細く肌の色も真っ白で、収穫に使う道具を運ぶ事もできず、周囲は心配したそうです。でも、やる気が感じられたのでどうにかなると、伊礼さんは受け入れました。

作業風景1
作業風景2
小松さんと伊礼さん

「海が寒くても荒れていても収穫に出なければいけないし、きつい仕事です。収穫の無い時期も先輩達は網の手入れなど、まったく手を抜きません。でも、このプロジェクトのおかげで、消費する組合員さんのこともわかり、もっともずくに愛情をこめて接していこうと思えます。夢は、この島でお嫁さんをもらって、このきれいな島でずっと暮らすことですかね(笑)。」と、小松さん。

美味しく食べて、美しい海を守る

記念碑

このように、「美ら島応援もずくプロジェクト」は、消費者が産地で生産者と交流することで、産地の実情を知り、「この美しい海と自然を守りたい。」という気持ちがひとつになって進んでいます。
もずくは、他の海藻について育つ事で“藻につく”ことから名前がついたそうです。ウミガメが来るきれいな海を大事にしたいという、このプロジェクトも、もずくが藻につくように、生産者と消費者がしっかりと手を取り合い、次世代につないでいきたいですね。

伊平屋島産のもずくを食べる時には、美味しく味わっていただくと同時に、島の自然環境を守る活動に参加している事も思い出してみてください。