熱帯雨林保護と募金について

熱帯雨林保護募金へのご協力、ありがとうございます

2015年度(7月~3月)にお預かりした募金3,932,981円をボルネオ島の熱帯雨林保護プロジェクトへ贈りました。

募金額3,932,981円=熱帯雨林保護面積(1年間)約71ヘクタール

今後ともご協力のほど、よろしくお願い致します。

コープの熱帯雨林をさがそう!

ボルネオ島周辺の地図

熱帯雨林保護募金とコープのとりくみで保護されるエリアを地図でご覧いただけます。 ボルネオ島のあたりを拡大していくと見つかります。

コープの熱帯雨林エリアを見るにはこちらから

世界の森林とコープの取り組み

世界の森林面積は約40.3億ヘクタールで、全陸地面積の約31%を占めています。近年、世界の森林は減少を続けており、植林等による増加分を差し引いても毎年520万ヘクタールが減少しています(2000年から2010年までの平均)。

さらに世界では、生物多様性の宝庫である原生的な熱帯雨林が毎年600万ヘクタールの速さで減少・劣化し、熱帯雨林に棲(す)む貴重な動植物種が毎日100種も消失していると言われています。

森林減少面積の大きい国ワースト10の減少面積グラフ

インドネシア・ボルネオ島では近年、パームオイルの製造を目的としたパーム椰子(やし)のプランテーション開発が進み、世界の中でも深刻な森林減少が起きている地域です。コープみらいでは、ボルネオ島の中央カリマンタン州における世界最大の熱帯雨林保護プロジェクト(※1)への支援を2014年からおこなっています。

伐採された熱帯雨林の写真

伐採されたボルネオ島の熱帯雨林

熱帯雨林保護プロジェクトの対象エリア地図

※1 インドネシア・ボルネオ島の中央カリマンタン州において、6万4千ヘクタール(東京都の約1/3)の熱帯雨林を30年間(2009~2038年)にわたり保護することにより、「生物多様性保全」、「コミュニティ支援」さらには「温室効果ガス排出回避」 を実現する「リンバラヤ生物多様性保全プロジェクト(The Rimba Raya Biodiversity Reserve REDD Project)

私たちの支援は3つの価値につながっています

熱帯雨林保護プロジェクト 3つの価値のイメージ

3つの価値 (1)地球温暖化を防止する価値

地球温暖化の現状について

国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書では、地球温暖化について「疑う余地がない」と結論づけられています。そしてその原因については、 人間活動による可能性が95%以上であり、CO2をはじめとする人為起源の「温室効果ガス」の排出量の増加が地球温暖化を引き起こしていることは明らかです。

世界の地上温度の経年変化と、2013年世界のエネルギー起源の二酸化炭素排出量のグラフ
世界の地上温度の経年変化と、2013年世界のエネルギー起源の二酸化炭素排出量のグラフ

すでに影響が出始めています

高温によって熱中症のリスクが高まり死亡率が増加しています。農作物の収量低下や品質低下、価格の乱高下は、予想外の天候が増えていることが一因です。海水温上昇によって魚の分布が変化し、漁業にも影響が出ています。そして局地的大雨や台風が増加し、災害が頻発しています。

私たちのくらしは、すでに地球温暖化が原因と言われているさまざまなリスクにさらされています。地球温暖化の影響をできるだけ小さくするには、原因である「温室効果ガス」の排出量を減らすために一人ひとりが行動することが大切です。

森林の減少や劣化が地球温暖化の原因に

ボルネオ島は1億年前から赤道付近にあり、高さ70メートルの巨木が林立する世界最古の熱帯雨林が広がっています。森はスワム(Swamp)と呼ばれる湿地帯に覆われ、その下には枯死した樹木などが長い年月の間に大量の炭素(C)として蓄積してできた、厚い「泥炭層(ピート層)」があります。熱帯雨林そのものにも大量に炭素(C)が含まれていますが、泥炭層には、なんとその約10倍の量が含まれているのです。

開発の過程では熱帯雨林の伐採とスワムからの排水が進められます。こうして地表に露出した泥炭層は分解が進み、長い年月をかけて蓄積してきた炭素(C)をCO2として大量に大気中に放出してしまいます。また乾季には火災も頻発するようになり、CO2の排出をさらに進行させています。

ボルネオ島のイメージ
熱帯雨林の開発によってCO2が発生するイメージ

熱帯雨林の開発によってCO2が発生する図

実は、世界の人為起源の「温室効果ガス」排出量の約1割は途上国の森林減少・劣化によるものです。熱帯雨林保護プロジェクトを支援することは、熱帯雨林を開発から守りCO2の排出を回避することになり、地球温暖化の防止につながります。

世界の人為起源の温室効果ガス排出量と、ガス別割合の推移図

3つの価値 (2)生物多様性を保全する価値

熱帯雨林の生物のイメージ イラスト

熱帯雨林保護プロジェクトの対象地域には、絶滅危惧種であるオランウータンをはじめ、確認されているだけでも300種の鳥、122種の哺乳類、180種の樹木が生息しています。ボルネオ島の熱帯雨林に適応し独自に進化をとげてきた生物多様性の宝庫です。熱帯雨林が減少するということはこうした生きもののすみかが奪われ、豊かな生物多様性が失われることを意味します。

このプロジェクトにより熱帯雨林の伐採を食い止めることは、熱帯雨林にしか存在しない貴重な生物多様性を守ることにつながります。

熱帯雨林保護プロジェクトのシンボル的存在となっているオランウータンは、世界でもこのボルネオ島とスマトラ島の一部にしか生息していません。熱帯雨林の減少によって棲(す)む場所が失われ、絶滅の危機に瀕しています。

オラウータンの写真

オランウータン保護活動への支援について

熱帯雨林保護プロジェクトでは、オランウータンの保護活動に40年間の長きにわたり取り組んでいる、世界的に著名な女性人類学者のビルーテ・ガルディカス博士が運営するオランウータン保護施設への支援をおこなっています。

ぼくのお母さんは、パーム椰子の林を作るために森を伐り倒していた人間に見つかって、殺されてしまったんだ ひとりぼっちになってしまったぼくを、この施設の人たちが助けてくれた
ぼくのお母さんは、パーム椰子の林を作るために森を伐り倒していた人間に見つかって、殺されてしまったんだ ひとりぼっちになってしまったぼくを、この施設の人たちが助けてくれた

オランウータン保護施設では、主にプランテーション開発や森林伐採の際に親を失ったり、ペット目的として捕獲された子どものオランウータンを保護し、野生に戻す活動をおこなっています。

ビルーテ・ガルディカス博士からのメッセージ

ガルディカス博士の写真

ビルーテ・ガルディカス博士

熱帯雨林はオランウータンや、その他の絶滅危惧種にとってかけがえのないすみかです。その熱帯雨林を保護する「リンバラヤ生物多様性保全プロジェクト」は、我々にとって非常に重要なプロジェクトです。コープの組合員の皆さんが、プロジェクトを通じて我々の活動を支援して頂ける事を切に願っています。

3つの価値 (3)地域の人々のくらしを支援する価値

熱帯雨林保護プロジェクトでは生物多様性の保全や地球温暖化の防止といった環境問題の解決だけでなく、熱帯雨林の伐採・加工・販売で成り立つ日々の生活を優先せざるを得ない地域住民の慢性的な貧困問題を改善することも目的としています。プロジェクトの対象地域である6万4千ヘクタールの熱帯雨林には10のコミュニティ(村)が点在しており、彼らにプロジェクトへの参加を促し、コミュニティの保健衛生環境への支援や、熱帯雨林を伐採しなくても経済的に自立できるように様々な雇用や仕事の機会を提供しています。

保健衛生環境への支援

  • 河川水を浄化し病気を防ぐための「セラミック浄水器」の無償配布。
  • 空気の浄化を図り肺疾患を予防するための「省エネ型薪(まき)調理器」の無償配布。旧来の調理器と比べて燃料用木材も1/2ですみます。
  • 分散したコミュニティへ無料の巡回医療サービスを提供することを予定しています。
セラミック浄水器の写真
省エネ型薪(まき)調理器の写真

雇用や仕事の機会を提供

  • 熱帯雨林保護プロジェクトにおいて重要な、森林パトロール、森の消防団、違法伐採の監視員、森林ガイド、船頭などの雇用を提供。
  • ゴムや果物など、収入が得られる樹種の苗木の栽培技術を指導。
  • コミュニティで栽培した苗木は、プロジェクトで買い取り再植林。
  • 集会所の建設。
苗木の写真

コミュニティの人々のくらし

コミュニティの写真
コミュニティの写真
コミュニティの写真

コミュニティのリーダーからのメッセージ

村長の写真

ムアラデュア村 村長アムリ アイニ

プロジェクトにおける植林活動に参加する村民は、パーム椰子(やし)農園で働くよりも多くの収入を得ることができます。また、年齢制限によってパーム椰子農園で働くことのできない高齢者も、植林活動に参加することができます。このように、「リンバラヤ生物多様性保全プロジェクト」はコミュニティに恩恵を与えてくれており、今後も、一年を通じて仕事の機会を提供してくれることを願っています。

コープネット理事長からのメッセージ

赤松理事長の写真

コープネット事業連合 赤松 光 理事長

コミュニティのリーダーの方々との対話を通じて感じたことは、想像以上にプロジェクトがコミュニティに定着しているということでした。コミュニティの人々は代々漁業で生計を立てていましたが、熱帯雨林の伐採の加速などによる環境破壊のため漁獲量が減少してしまい、現金収入を得るためにパームオイル工場へ出稼ぎに行き、代々受け継がれてきた財産である熱帯雨林を自らの手で伐採している実態がありました。プロジェクトでは、そうした負の循環を断ち切り、コミュニティが経済的に自立できるよう、さまざまな雇用プログラムを提供しています。

また、セラミック浄水器などは日常生活の必需品として地域の人々に重宝がられていたことも非常に印象に残っています。プロジェクトへの支援活動を通じて、組合員が「単に、日本のことだけを考えているのではなく、世界全体の最適を考えなければいけない」ことに気付くきっかけになれば良いなと思っています。

コミュニティのリーダーの方々との交流の様子

現地を訪問し、コミュニティのリーダーの方々と交流しました。

コープの熱帯雨林保護募金と支援の流れについて

熱帯雨林保護プロジェクトでは、熱帯雨林の伐採を食い止めることで排出回避できたCO2の量を適切に評価し、経済的な価値をもった「REDD(レッド)(※2)クレジット」として販売しています。これは、国や事業者ごとではなく地球全体で温室効果ガスを削減することを目的とした「カーボン・オフセット」という国際的に広く活用されている考え方に基づいた仕組みです。組合員から「コープの熱帯雨林保護募金」を集め、この「REDD(レッド)クレジット」の購入を通じてプロジェクトを支援します。

コープの熱帯雨林保護募金と支援の流れについての説明図

※2 REDD:Reducing Emissions from Deforestation and forest Degradation in developing countries
開発途上国の森林減少・劣化に由来する温室効果ガスの排出削減

※3 熱帯雨林保護プロジェクトに対しては、国際的に広く活用されている第三者機関(CCBSおよびVCS)の厳しい審査がおこなわれ、3つの価値が正しく生み出されていることが担保されています。

【第三者機関】

※ 横にスクロールしてご覧ください

CCBS:Climate,Community&Biodiversity Standard 「生物多様性保全」と「コミュニティ支援」における審査基準
VCS:Verified Carbon Standard 温室効果ガス排出回避」における審査基準

カーボン・オフセットとは?

CO2排出量は自らの省エネ行動で減らすことができます。しかし、完全にゼロにすることはできません。そこで視点を変え、他の地域で削減・排出回避・吸収できたCO2を活用してゼロにしようとする考え方が生まれました。これが「カーボン・オフセット」です。自ら減らすだけではなく他の地域のCO2削減に貢献し、地球全体で温室効果ガスを削減します。

国連の気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で合意された「パリ協定」では、私たちが支援している熱帯雨林保護プロジェクトのように途上国の森林減少・劣化を食い止める取り組みを各国が実施・支援することは、地球温暖化対策において重要であることが示されました。

カーボンオフセットの説明図

募金で購入した「REDD(レッド)クレジット」のCO2削減効果はコープの事業におけるCO2のオフセットには使わず、募金した組合員共有の熱帯雨林保護に貢献した証として保全されます。

「コープの熱帯雨林」を広げましょう

2015 年度はコープみらいの組合員から寄せられた約393 万円の募金でボルネオ島の熱帯雨林約71ヘクタールの1年間の保護に相当する「REDD(レッド)クレジット」を購入しました。コープみらいの事業における購入量を合わせると約317ヘクタールが「コープの熱帯雨林」として1年間保護されます。これからもご協力をお願いします。

コープの熱帯雨林保護募金への参加方法

募金額に応じた面積の熱帯雨林が「コープの熱帯雨林」として1年間保護されます。

保護面積の目安

関東大都市圏における、1住宅当たりの延べ面積は約80平方メートル(0.008ヘクタール)です。
(「総務省統計局 平成25年住宅・土地統計調査」より)400円の募金で、同等面積の熱帯雨林が「コープの熱帯雨林」として1年間保護されます。

保護面積の目安のイメージ

募金のお申し込み方法

● コープデリ宅配のOCR注文書の6ケタ注文欄に、下記のお申し込み番号と口数をご記入ください。金額により番号が異なりますので、ご注意ください。
eフレンズでも受け付けています。

※ 横にスクロールしてご覧ください

お申し込み番号 1口金額 熱帯雨林保護面積(目安)
286681 100円 20平方メートル(0.002ヘクタール)
286699 1,000円 200平方メートル(0.02ヘクタール)

● コープの店舗でもお申し込みいただけます。期間を決めて実施しています。実施期間は募金箱でご案内します。

  • この募金は、税務上「寄付金控除」の対象になりません。
  • 2016年6月現在、コープみらいの組合員を対象としています。

プロジェクト運営責任者からのメッセージ

ジェームス シマチュパン氏の写真

ジェームス シマチュパン プロジェクトフィールドマネージャー

熱帯雨林は人のくらしや気候を支えるかけがえのない自然資本です。コープの組合員の皆さんが、熱帯雨林やそこに住む人々を、我々と一緒に支援して頂けることを心より願っています。