生活協同組合コープみらい 10周年記念誌

コープみらい10周年記念誌をご紹介します。生活協同組合コープみらい


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鼎談の地域に出かけて交流していたことです。あの姿には感動を覚えました。実際に地域に足を運び、現場との関わりのなかで、生協のあり方を考えていったのです。「生協はひとつ」というコープみらいのイメージもありますが、同時に、「地域の多様性に開かれた存在」というコープみらいをその出発点において創ってくれたと思います。熊﨑「大きくなっても地域の声を大切にしてください」という思いを受けて、コープみらい誕生当時、理事長をされていた田井さんとしてはどんな思いが残っていますか。田井それぞれの地域には歴史も地域としての特徴もありますから、3つの地域をひとつにまとめることはできません。そこには300万人の一人ひとりの暮らしがあるわけですから、コープみらいは地域や暮らしにおける多様性を包み込む組織になりたいと願っていました。熊﨑当時、田井さんは「300万人の組合員のモデルがあるわけじゃない。300万人の暮らしがある。そこを間違っちゃいかん」と、いつもお話しされていましたね。田井300万人の暮らしと聞くと、ひるんでしまうじゃないですか。そんなにたくさんの暮らしに向き合うなんて無理じゃないかと。でもそこを一歩一歩前進させて、多様性に向かって開いていったのは、コープみらいの設立に携わった人たちの、努力の積み上げに他ならないと思います。人々の暮らしを守り、成長し続ける組織へ熊﨑コープみらい誕生以降、記憶に残っていることがあれば教えてください。田井現在では福祉の取り組みや商品検査センターのリニューアルなど組合員から期待されていたことが実現していて、継続性と発展を感じます。また、当時、とても嬉しかったことは、社会の未来を見据えた10年後のビジョン2025をみんなで具体的にまとめたことです。理念やビジョンは組織のまとまりを作り、ひとつにする力を持っています。それをみんなの力で作り上げたということが、大変印象深く残っています。熊﨑そうやってみんなでビジョン2025を作り、バトンを受け継いだ新井さんはいかがでしたか。新井正直なところ、重かったです。300万人の組合員さんがいて、全国で一番大きな生協の代表に組12


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