生活協同組合コープみらい 10周年記念誌

沿革編組合員数295万人、事業高3,600億円の日本最大の生協として誕生したコープみらいは、「ひとつになって、みらいへ。」を宣言し、組合員の夢と期待を羅針盤に未来に向かって一歩を踏み出した。組織合同(合併)論議の過程で実施した「夢アンケート」に寄せられた組合員の意見をもとに「コープみらいのありたい姿」を次のようにまとめ、その後事業計画に具体化していく。①全・安心を第一に、「日本を、食卓から元気にしたい。」を社会に発信し、日本の食を応援します。②もが楽しんで利用しやすい生協であり続けます。③育て・高齢者支援など、地域とつながり誰もがくらしやすい社会づくりを進めます。④くらしの様々な場面や災害時にも、誰もが頼れる生協であり続けます。⑤人ひとりの組合員の声(意見・要望)を聴き、活かす生協であり続けます。⑥全国の生協と連携を強め、社会に向けて発信力を高めていきます。組織合同(合併)の話し合いの中では、「生協が大きくなり過ぎて、私たちの声が届かなくなるのではないか」という不安の声が多く寄せられた。全役職員が最初に取り組むべき仕事は、一人ひとりの組合員の声に真剣に向き合い、コミュニケーションを築くことであると思い定めた。コープみらいは、組合員の声をもとに開発したコープ商品や産直ブランドなど、コープでしか買えない、コープだからこその素材や品質、おいしさへのこだわりが詰まった商品づくりを進めた。コープ「ならでは」を象徴する商品の一つが、2013年に宅配事業で取り扱いを開始した料理キット「そろってGood!」(現在は「コープデリミールキット」)である。調理時間や買い物時間を短縮したい、毎日の献立を考えるのが大変という組合員の声を形にした商品は、カット済の野菜、肉、調味タレなどがセットされており、加熱するだけで簡単に調理ができてメインのおかずができる。なお、従来、冷凍した調理材料をセットにした商品はあったが、冷蔵商品の料理キットの取り扱いは初めてであった。「コープデリミールキット」は現在、世界の名物料理を家庭で味わえる「WorldDish(ワールドディッシュ)」シリーズや、利用者の声に応えてお届けの翌々日までの消費期限を実現した「+1day」シリーズ、保存性の高い冷凍ミールキット「BistroDeli(ビストロデリ)」なども加わり、多彩な商品コープみらい誕生新しい生協の「ありたい姿」イラスト図料理キット「そろってGood!」コープデリミールキットが2021年度グッドデザイン賞受賞第1章事業と活動の土台を築く10年史16