広報誌「コープみらい」2025年1月号

コープみらいの広報誌「コープみらい」をご紹介します。生活協同組合コープみらい


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CBA国産レモン(有機栽培)ができるまで1土づくりくど土石3月末に収穫を終えたら、苦灰をまいて土壌の酸性度を整えます。有機質肥料として鶏ふんをまき、微生物が生息しやすい環境をつくります。その後は2カ月に1回、鶏ふんを与えます。「木が元気になって実がたくさんつきます。やりすぎは良くありませんが、木が大きいのでそれなりの量を与えます」と日出子さん。温暖な今治では一年中花が咲き(写真A)、実がつきますが(B)、特に摘果せず自然に任せています。FED➡2病気や害虫の予防三皿園では有機JASで認められた農薬を2種類使用。さまざまな病害虫に対応するため、時期を変えて予防します。有機質肥料を与えると同時に新芽が出てくるため、その芽を守るためにまず3月末に行い、時間があれば5月にも実施。そして6月末か7月初めにも行います。「有機栽培では果樹の病気が大変です」と日出子さん。別ページで、レシピをご紹介今回ご紹介した商品はこちら!国産レモン(有機栽培)➡3剪せんてい定・草刈り枝の伸び具合を見ながら剪定(写真C)。高いところは電動ばさみを使い、日当たりや風通しが良くなるよう枝葉が混んでいる部分をカット。作業性を重視し、三皿園では誘引・支柱はせず、上に伸びる枝や垂れ下がってくる枝を切っています。夏場は草刈りも行います。強い日差しに加え、レモンの木には鋭いトゲがあり、有機栽培の園地では虫も多いため、完全防備で作業します。➡4収穫・箱詰め・出荷9月末から3月末の間に収穫。収穫時期の始めは果皮が青くフレッシュな香りと酸味(写真D)、年末にかけてだんだんと黄色く色付き、酸味がまろやかになります。収穫に適したサイズを生産者は自分の手で覚えているもの。日出子さんは指で外周を測り(E)、適したサイズのみ、もいでいきます。収穫したレモンは軽トラックで作業場まで運び、選果機と目視で選別した上で箱詰めします(F)。宅配:『ヴィ・ナチュール』で3月頃まで毎週取り扱う予定です店舗:取り扱っていません見た目が悪くてもおいしい章太郎さんは13年前に他界。現在は信念を受け継いだ日出子さんが栽培を続けています。「三皿園は有機栽培の年数が長いので、土が違います。ここで採れるレモンは味がとがっていなくて、香りが豊か。有機栽培だと病気になりやすいのですが、条件がいいとピカピカ光るようなレモンができるんです」と日出子さんは笑います。より安全でおいしいレモンをつくるため、栽培方法を研究し、いろいろなやり方を試しています。「あと5年はやれると思う」と話す日出子さん。しかし悩みもあり、大事にしてきた園地を継いでくれる人が現れるのを待っているとのこと。「おいしいものを作って、魅力ある農業を続けたいですね」すぐに使えるよう、冷凍室にカットしたレモンを常備しているという日出子さん。レモンはさまざまな料理に合い、中でもみそ汁に入れるのがおすすめです。「半月切りに薄く切ったレモンを入れて毎朝飲んでいます。ふわっと香りがして心が穏やかになります」肉とも魚とも相性が良く、汁物やスイーツなど幅広く使える有機のレモン。旬の今、フレッシュなおいしさを楽しんでみませんか。05


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