広報誌「コープみらい」2020年5月号

コープみらいの広報誌「コープみらい」をご紹介します。生活協同組合コープみらい


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エピソード44一生涯の友コープデリグループの組合員数は約530万人。組合員の皆さんの数だけ、物語がある。その物語を毎月一つお届けしていきます。描いているのは皆さんのくらしとコープデリの接点。あなたの物語はどんな物語ですか。めぐみさんが一生涯の友と思う人と出会えたのはコープの宅配のおかげだった。彼女は栃木県出身、茨城県に引っ0代半ば、5年前、2越してきたのは2夫の司さんと結婚した頃だった。「結婚を機に退職して、専業主婦になりました。アパート暮らしで、夫が会社に行ってしまったら、友達もいなくて1人きり。節約が趣味で、いろいろなスーパーへ行ってここが安いなとかチェックしていました。今思えば、寂しかったのかも」ある日、コープの配達担当だという女性が訪ねてきてこう言った。「隣のアパートに住むお2人のところに毎週配達に来ています。あと1人グループにいらっしゃると配達手数料が無料になるんです。よろしかったらコープの宅配をお試ししてみませんか?」めぐみさんは、コープのトラックをよく見かけていた。“コープって、どんなだろう?”と気になっていた。トラックの周りで主婦がワイワイ話しているのを見て“私もご近所づきあいしたいな”と思っていた。「試してみることにして隣のアパートの奥さんたちと知り合ったんです。そのうちの1人が陽子ちゃんでした」めぐみさんは、コープの商品に質の良さを感じた。2人に「こillustration:MaikoDake※れはこう調理するとおいしい」と、すすめられて好きになった商品もあった。金曜日の午後、コープのトラックが来るのを楽しみに待つ生活が始まった。………§………「仲間に入れてもらって親切にしてもらいました。特に陽子ちゃんとは気が合って。すごく明るい子で人懐っこくてかわいらしくて、よくうちに遊びに来るようになったんです」手芸や帽子などを手作りするのが好きだった陽子さんは、日曜大工でなんでも作ってしまう司さんとも話が合って、アパートへ遊びに来てはいろいろなことを話した。「私の方が年上だから教えることもあったし、陽子ちゃんに教わることもありました。節約の情報交換もしていました」数年後、先に陽子さんが引っ越して、翌年めぐみさんも同じ町内の現在暮らす家に引っ越した。家族が増えていくタイミングだった。陽子さんは現在、千葉県内で暮らしている。同じ時期に子どもを持ち、家も遠くなったが、ずっと大切な友達であることには変わりない。「引っ越してからは頻繁には会えていないのですが、離乳食のことや子育てのこと、なんでも相談しました。子どもを2人産んでママ友もできたけれど、ママ友ってけっこう気遣いが必要なんです。純粋にうれしかった子どもの成長も、そのまま言うと人によっては自慢のように捉えられてしまったり、このことは言っても大丈夫かなとか、考えてしまう。でも陽子ちゃんにはなんでも言えました。うれしいことは共に喜び、悩みには一緒に悩めました。こういう付き合い方が今もできているんです」めぐみさんは家にやって来たコープの職員の名前は覚えていない。けれども彼女のおかげで陽子ちゃんと友達になれたと、声をかけてもらったことに感謝している。「コープの商品で育った娘たちは、もうそれぞれ1人暮らしをしていますが、今でも『ドレッシングはコープのじゃなくちゃいや』とか、『ウインナーはコープのがいい』って言ってます」とめぐみさん。年を取るにつれ出会いの数が減っていく。大人になってできた友達は、なんだか特別だ。出会いが、人生に彩りをもたらす。めぐみさんの人生がそのいい実例である。※……当時のトラックをイメージしています過去の物語もこちらから読めますあなたのエピソードをお寄せください。コープ職員との心に残る出来事を随時募集しています。氏名・電話番号・組合員コードを記入し、郵便(〒336-8526埼玉県さいたま市南区根岸1-4-13コープデリ連合会コミュニケーション推進部宛)か、左記のWeb応募フォームよりお送りください。♦実際にあったコープに関わる人と人との交流を取材し、読み物の形にまとめています。登場する人物の名前は仮名の場合があります。イラストはイメージです。07


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