広報誌「コープみらい」2024年12月号

コープみらいの広報誌「コープみらい」をご紹介します。生活協同組合コープみらい


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エピソード50信頼される喜びコープデリグループの組合員数は約540万人。組合員の皆さんの数だけ、物語がある。その物語を毎月一つお届けしていきます。描いているのは皆さんのくらしとコープデリの接点。あなたの物語はどんな物語ですか。もばら1茂山口さんはコープに勤めて3年。5年前からは、コープデリ原センター(千葉県)で配達チームのリーダーとして働いている。今年、山口さんが茂原センターに来てから一番盛り上がった取り組みがある。千葉県内で生産される産直の農産品を、産地の協力を得て県内の組合員の皆さんにすすめる活動だ。重栗)」。おすすめの商品として選ばれたのは「国産かぼちゃ(九くじゅうくり栗が九つ重なるぐらい甘くておいしいという意味の品種で、皮がやわらかく栗のようなホクホクした食感が特徴だ。千葉県の九十九里とは関係ないが、県内のコープの産直団体が「千葉県でかぼちゃといったら九重栗と言われるぐらい広めたい」とブランド化を目指し、約20年前から作り続けている。5月に行われた産地見学・学習会には、県内の宅配センター職員や、ブ※ロック委員・組合員6人が参加。種苗会社理事など7の人や生産者の話を聞き、実際に包丁で切って皮のやわらかさを体感したり、かぼちゃ料理の試食などを行った。これに茂原センターの代表として参加したのが山口さんだ。「おすすめ商品がかぼちゃと聞いて、実は不安でした。この辺りは農家さんが多く、かぼちゃは買うよりもらうことが多いくillustration:MaikoDakeらい。都会はともかく、この辺りではあまり買ってもらえないよね、と職員と話していました」一方で山口さんには「絶対に盛り上げてみせる」という強い気持ちがあった。実はその産地見学・学習会にはもともと別の職員が行く予定で、山口さんは代理での参加だった。「私が行ったからダメだったなんて思われたくなかったんですよね」と笑う。宅配の配達担当者には、組合員の皆さんと直接話す機会の少ない生産者の代わりに、その想いを伝えるという大事な役割もある。後日、産直団体の一つである農事組合法人長ちょうせい生産直の生産者が、茂原センターで学習会を開いてくれたことも意欲につながった。「忙しい中わざわざ来てくれて、パート職員も含めて全員が参加できるよう、3回に分けて説明してくれました。想いを直接聞けてありがたかった」………§………結果は大成功。たくさんの人に九重栗を食べてもらい、喜んでもらえた。県内で生産と普及に力を入れていることを、多くの組合員の皆さんに伝えることができた。販売目標も達成できた。何より配達する職員と組合員との会話が弾み、多くの職員の笑顔を見ることができた。「配達から帰ってくる職員の表情が日ごとに明るく生き生きしてね。組合員さんに『あなたのおすすめだから注文した』『教えてもらっていなかったら買わなかった。またいいものがあったら教えてね』と言ってもらった、と楽しそうに報告してくれました。やっぱりみんな、自分がすすめた商品をなじみの組合員さんに喜んでもらえるのがうれしいんですね」と振り返る。「こういう言葉をいただけるのは、普段のコミュニケーションがあってこそ。信頼される喜びは大きいですね」と山口さん。「組合員さんに喜んでもらえて、生産者さんへの応援にもつながって、本当に良かった」コープの宅配の良さは商品だけでなく、注文する人と届ける人の間に生まれる会話や信頼にある。関わる人の笑顔を想像して食べるから、いっそうおいしい。※組合員の皆さんや地域の方々の多彩な参加の場が広がるように、活動のコーディネーター役となる組合員過去の物語もこちらから読めますあなたのエピソードをお寄せください。コープ職員との心に残る出来事を随時募集しています。氏名・電話番号・組合員コードを記入し、郵便(〒336-8526埼玉県さいたま市南区根岸1-4-13コープデリ連合会コミュニケーション推進部宛)か、左記のWeb応募フォームよりお送りください。♦実際にあったコープに関わる人と人との交流を取材し、読み物の形にまとめています。登場する人物の名前は仮名の場合があります。イラストはイメージです。07


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