2017年9月12日
9月7日(木)、千葉市民会館小ホールにて、中京大学国際教養学部 大内裕和教授を講師にお招きし、奨学金制度に関する学習会が開催され、121人の参加者が集まりました。
大内教授は、「若者の格差と貧困ー奨学金問題から考える」をテーマに歴史を踏まえ、現在と過去の制度の違いによる間違った認識についてわかりやすくお話いただきました。また、今の大学生の半数以上が高額の奨学金を利用しており、返済をするためにブラックバイトなどを行っているといった事例や、結婚や子どもをもつことをあきらめなければならず、それが少子化や人口減少につながっていることなどの問題点が出されました。参加者にとって考えなければならない多くの気づきがあり、貴重な時間となりました。
講座の最後は、奨学金の返済が必要な貸与型から給付型へ制度を変更していくことの重要性を訴え、この問題に一人一人が関心を持ち、課題解決に向けた取り組みへの参加が呼びかけられました。
また、コープみらい財団 小林新治理事長より「奨学金給付事業」に関する説明がありました。2018年4月よりスタートする、返済不要の奨学金事業について、制度を開始する目的や内容が話されました。子どもたちが夢と希望をもてる将来になるように、組合員同士が応援しあい、たすけあいの気持ちで支援していくことの協力が呼びかけられました。
千葉県本部
大内教授による公開講座の様子
小林理事長からパワーポイントで「奨学金給付事業」による説明がありました。
【参加者の感想より】
・自分の学生だった頃と、今の学生の現状があまりにもかけ離れていることに驚きました。
・奨学金について、真剣に深く考えたことはありませんでした。自分は関係ないという気持ちではいけないのだと改めて気づかされました。奨学金が実質ローンであること、ブラックバイトの実態、それが未婚化、小子化が進む社会問題であるということを理解し、改善していく必要があると思いました。
・生協の理念である組合員のたすけあいの活動によってこの取り組みが継続されることを望みます。一人ひとりの力は小さいかも知れませんが、多くの人たちの賛同があればきっと持続可能な取り組みになるはずです。