見過ごしてしまいそうな小さな山モミジ(カエデ)が、存在を主張するように鮮やかに色づいていました。
自然観察
森で出会った動植物の記録です。年々たくさんの鳥や虫たちが遊びに来るようになりました。2012年過去の記事
植林地のクヌギ、コナラの根元にひっそりと咲いていました。花びらの斑点がホトトギスの胸の模様に似ているのでこの名がついたそうです。
翅の付け根が橙赤色に色づいている少し大きめの赤とんぼ(ネキトンボ)が、水辺の周りを悠々と飛んでいました。
植林地にゴマダラカミキリムシを見つけました。夏場に成虫になり、木の枝や幹の中に産卵します。木の中で孵化した幼虫は木の幹を食べながら、成長を続けます。
ススキの野原で交尾をしているカノコガ(写真上)とタテカレハ(蛾)の幼虫(写真下)を見つけました。
タテカレハは短刺毛があり、触れると痛みや痒みが激しくなるそうで、注意が必要です。
毛虫や蛾も森の生態系の大事な一員です。
タテカレハは短刺毛があり、触れると痛みや痒みが激しくなるそうで、注意が必要です。
毛虫や蛾も森の生態系の大事な一員です。
竹の繁殖力はすごいもので、大きな石を持ち上げてタケノコが1メートルくらいの大きさに成長していました。このままでは、竹林がだんだん拡大してしまうため、親子で協力しながら力を込めて倒しました。
ツクシが顔を出し、陽のあたる草地ではタンポポも咲き始めました。コープ秩父の森では、がく片(総ほう片)が反り返っているセイヨウタンポポ(写真下)と反り返っていないカントウタンポポ(写真上)とが共存しています。
最近、この特徴が見分けにくくなっているものもあり、交雑が進んでいるのかもしれません。
日当たりのいい草地に、可愛らしいスミレがたくさん咲いていました。薄紫色や白いスミレ、よく見ると葉も少しずつ違っていて、ハート型やへら型、裏が茶色のものなどさまざまです。
葉が落ちたシンジュの木の肌を見てみると、なにやらキツネの顔のようなものを見つけました。これは、「葉痕」といい、冬を越すために落とした葉の跡です。顔の上の丸いものは冬芽といい、暖かくなるとここから芽を出します。
ススキの枯れた葉をじょうずに編みこんで、地上1メートルの枯葉の間に引っ掛かっていました。カヤネズミの姿はありませんでしたが、ふっくらとして温かそうでした。
カヤネズミは日本最小のネズミで、大人の親指くらいの大きさです。体重は約10g(1円玉で10枚分)で、体が軽いので尾を草の茎に巻きつけて、草から草へと移動することができます。ススキなどの葉を用いて球状の巣をつくり、草のたね、虫などを食べます。冬は堆積物の下や地下に穴を掘って過ごします。