コープとは英語の協同組合「co-operative」の略です。農業協同組合や漁業協同組合などさまざまな協同組合がありますが、消費者の協同組合を生活協同組合(生協)と呼び、「コープ」とも呼ばれています。
一人ひとりの消費者がくらしのさまざまな願いを協同し、たすけあいながら実現してゆく消費者の組織、それがコープです。一人ひとりが「出資金」を出し、事業や活動の「運営」に参加し、「利用」する、協同組合です。
「コープの出資金」についてはこちら組合員一人一人が持ち寄る大切な出資金は、安全で安心できる商品作りや宅配・店舗の運営などに活用されています。出資金はみんなの願いを実現するために活用されています。
豊かなくらしのため、組合員みんなで宅配や店舗などで商品を購入したり、さまざまなサービスを利用します。
運営の主役は「組合員」です。組合員の声を「こえのポスト」や試食やグループインタビューなどさまざまな場で受け止め、事業や活動に生かしています。また、各地域で選ばれた組合員の代表である総代は、総代会議で意見をだしたり、通常総代会では生協の事業計画や予算などの議案について議決します。
ロッチデール公正開拓者組合の最初の店舗は、現在博物館となっています。
コープは、1844年、イギリスのロッチデールの町ではじまりました。「混ぜもののない」「量目にごまかしのない」「商品を手に入れるために、28人の織物工が、苦しいくらしの中から、一年をかけて一人1ポンドを積み立ててロッチデール公正開拓者組合をつくり小さなお店を建てました。その小さな輪は世界中に広がり、今では10億人を超える人々が協同組合に参加し、世界最大の非政府組織(NGO)となっています。
生協設立に大きくかかわった賀川豊彦は「生協の父」と呼ばれています。
1888年、神戸市で生まれた賀川豊彦は、青年期に結核を患い生死ををさまよった経験から自分の命を社会で苦しんでいる人のために使うと決意しました。
キリスト教を信仰した賀川は神戸のスラムに身を投じ、貧しい人々の救済にあたりました。労働運動・農民運動・普選運動(国民の選挙権を認めさせる運動)・協同組合運動など社会運動で先駆的役割を果たしました。
1923年の関東大震災の際には直ちに神戸から被災地に駆け付け、「被災者の目となり、耳となり、口とならなければならない」と救援活動を行いました。
1951年に設立された「日本生活協同組合連合会」の初代会長となり、1960年に71歳で没するまでその任を務めました。
2023年は関東大震災発災から100年となります。
これを機会として、賀川豊彦関係団体や協同組合37団体からなる実行委員会により「関東大震災100年事業 賀川豊彦とボランティア」がスタートしました。この記念事業にコープみらいも参加しています。
「関東大震災100年事業 賀川豊彦とボランティア」のWebサイトは、こちら国連は、2012年を「国際協同組合年(International Year of Co-operatives=IYC)」として定めました。これを受けて、世界各国でさまざまな取り組みが行われました。日本でも、「2012国際協同組合年全国実行委員会」が発足、各地で多彩な取り組みが行われました。
国際協同組合年とは、協同組合の社会経済開発、世界の食料安全保障や金融危機への取り組みに期待し、その活動を広めることをめざしたものです。