里より少し早く本格的な冬を迎えています。山もみじはすっかり葉を落とし、からだに当たる風をよけ、じっと寒さに耐えているようでした。この日、日中はふと春を思い出すような暖かい陽の光が木々にふりそそいでいました。
コープ秩父の森に1本だけある山もみじは先端から赤く色づき、コナラとクヌギの葉は、褐色になり始めていました。
つる性植物のクズやカナムグラが植林した苗木に絡みついているのを取り除き、下草刈りをしました。風通しが良くなり、これから寒い冬を迎えるために陽の光をいっぱい受けエネルギーを蓄えて欲しいです。
苗木は、同じ環境で育っていたにもかかわらず、幹が直径4センチメートル位に育っているものやそれほどでもないものなど様々でした。
日本列島が猛暑に包まれたこの夏。水不足かと思いきや秩父は夕立が多かったようで、適度な水分と陽の光で、植林したコナラとクヌギだけでなく、下草も勢いよく繁殖していました。
それでも一昨年植林した苗木は、幹も太くなり、背伸びしながら陽の光を浴びています。
梅雨が明けたかと思わせるような日差しの中、苗木を覆う下草の濃い緑がまぶしく、またまたため息が・・・。
翌日は、梅雨空が戻り、雨が降る中、草刈イベントを行いました。くずの蔓や毛虫や蜂に手をやきながら悪戦苦闘しました。
下草とともに、あちこちに竹が進入してきて、旺盛な繁殖力にため息が・・・。
今までヒメジョオンと思っていたものが、ハルジオンでした。(ボランティア体験講座に参加した学生さんに教えていただきました)
花だけで見分けるのは難しいです。
暦の上ではもう夏。1年の中で1番いい季節ですね。秩父の森もさわやかな風が心地よく、ウグイスが鳴き、草木の緑がどんどん深みを増してきています。
一面真っ白な銀世界。真っ青な空と竹林の緑が鮮やかに輝いていました。
竹林は、春の湿った雪をかぶって、とっても重そう。
午後にはすっかり解けて、暖かさが戻ってきました。
よもぎ、のびる、ふきのとう、つくしなどの山菜も賑わいを見せています。
すみれやタンポポも咲き始め、秩父の森は静かにそして確実に春に向かっています。
森はまだ冬。苗木の芽は固く、寒さにじっと耐え、ひっそりと春を待っています。