食中毒(回答)

Q:6-1.食中毒の原因にはどんなものがありますか?
A:カンピロバクター等の細菌やノロウイルスなどの微生物、不適切な取り扱いによって生成されるヒスタミン、毒キノコなどの自然毒によって発生しています。

食中毒は、カンピロバクター等の細菌やノロウイルスなどの微生物、魚介類に寄生しているアニサキス、イワシ等の赤身魚の不適切な取り扱いによって生成されるヒスタミン、毒キノコやフグ毒などの自然毒によって発生しています。
患者発生数の大半は、細菌やノロウイルスによるものです。

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Q:6-2.微生物を原因とする食中毒はどのような特徴がありますか?
A:食中毒発生の多くは、微生物(細菌、ウイルス)を原因とするものです。 

食中毒発生の多くは、微生物(細菌、ウイルス)を原因とするものです。
細菌を原因とする食中毒は、湿度や気温が高く細菌が増えやすくなる夏季に増加する傾向があります。一方、ノロウイルスを原因とする食中毒は、冬季に多く発生しています。

細菌による食中毒を予防するには、「細菌をつけない」、「細菌を増やさない」、「細菌をやっつける」の3原則を徹底することです(参照:Q6-3細菌性食中毒予防の3原則)。

ウイルスによる食中毒を予防するには、「ウイルスを持ち込まない」、「ウイルスを拡げない」、「ウイルスをやっつける」、「ウイルスをつけない」の4原則を徹底することです(参照:Q6-4ウイルス性食中毒予防の4原則)。

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Q:6-3.「細菌性食中毒予防の3原則」とは何ですか?
A:「つけない」・「増やさない」・「やっつける」の3原則を徹底しましょう。

細菌による食中毒を予防するために、「つけない」・「増やさない」・「やっつける」の3原則を徹底しましょう。

1.つけない=洗う!分ける!
◆手をよく洗う:手にはさまざまな雑菌が付着しています。食中毒の原因菌を食べ物に付けないように、以下のようなときには、手をよく洗いましょう。
・調理を始める前
・生の肉や魚、卵などを触った後
・トイレに行った後
・おむつを交換した後
・動物に触れたりした後
など
◆調理器具を洗う:生の肉や魚などを調理した器具から、野菜や調理済み食品などへ菌を移さないように、使用の都度、きれいに洗いましょう。
◆分ける:肉や魚のドリップ(汁)を野菜や調理済み食品などに付けないように、ラップをしたり、容器に入れたりして保管しましょう。

2.増やさない=低温で保存する!
◆調理中の食品や残り物を放置しない。早めに食べる。冷蔵庫で保存する
細菌の多くは夏場などの高温多湿な環境下では、細菌の増殖のスピードが速くなります。10℃以下の環境下では、細菌の増殖のスピードが遅くなります。マイナス15℃以下では、細菌の増殖が停止します。食べ物に付着した菌を増やさないためには、低温で保存することが重要です。肉や魚などの生鮮食品やそう菜などは、購入後、できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。

3.やっつける=加熱処理!
◆しっかりと火をとおす
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますので、肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。特に肉料理は中心部までよく加熱し、中まで火がとおっているか確認することが大事です。

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Q:6-4.「ウイルス性食中毒予防の4原則」とは?
A:「持ち込まない」・「拡げない」・「やっつける」・「つけない」の4原則を徹底しましょう。

ウイルスによる食中毒を予防するために、「持ち込まない」・「拡げない」・「やっつける」・「つけない」の4原則を徹底しましょう。
ウイルスの場合は、食品中では増えないので、「増やさない」は、当てはまりません。ウイルスは、ごくわずかな汚染によって食中毒を起こしてしまいます。

1.持ち込まない=手洗い
ノロウイルスはごくわずかな量でも発症します。ふだんの生活で手指に付着してしまったウイルスを、しっかり洗い流す手洗いが重要です。特に、外出後、トイレの後、調理前の手洗いは重要です。

2.拡げない=適切な処理
ノロウイルスは、感染者の排泄物や嘔吐物に大量に含まれます。飛散した嘔吐物や、処理した人の手指から汚染が広がらないよう、適切な処理を行うようにしましょう。また、トイレの後には手洗いを徹底しましょう。

3.やっつける=十分な加熱、洗浄殺菌
二枚貝等の生食は避け、85℃~90℃で90秒以上の加熱を十分に行いましょう。また、調理器具の熱湯消毒や塩素殺菌を徹底し、ウイルスを除去しましょう。

4.つけない=手洗い、健康管理
十分な加熱調理をしていても、調理者がノロウイルスに感染してしまっていては、最終調理品にウイルスがついてしまうおそれがあります。手洗いと健康管理を意識しましょう。

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