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CO・OP国産米使用まろやか特選純米酢

お酢が充填されている様子

完成したお酢が充填(じゅうてん)される様子

完成したお酢が充填(じゅうてん)される様子

米が持つ深い味わいと甘味を存分に引き出して まろやかでコクのある“特選純米酢”を造っています

140年以上続く伝統を持ち、醸造技術を磨き続け、
最新の技術を駆使して、酸味のおだやかなお酢ができました。

酢造りは酒造りから

明治9年の創業以来、「お酢ひと筋」の内堀醸造株式会社。「CO・OP国産米使用まろやか特選純米酢」を製造する、長野県上伊那郡にあるアルプス工場を訪ねました。

山々に囲まれたこの工場でお酢造りに使う水は、中央アルプスの伏流水です。このお酢はお米をたっぷり使用し、米のうま味や甘味を引き出して、味わい深く仕上げています。

工場と周囲の風景の写真

中央アルプスと南アルプスに囲まれた工場で製造しています

「米酢の場合、1リットルあたりに最低40gの米を使うと国の規格で定められていますが、この商品は、国産米のみを300g以上使用し、まろやかに仕上げているのが大きな特徴です」と話すのは、商品開発課の南寿子(みなみ ひさこ)さん。

「酢」はその字が表すように「酒」からつくります。内堀醸造では、穀物や果物などの原材料で酒を造るところから酢造りを始めます。米酢ならば、玄米を精米して、その米から日本酒を造ります。これを「酢もろみ」と呼びます。そして種酢(酢酸菌)を加え、発酵すると酢ができます。

杉江毅さんと南寿子さんの写真

左から、工場長の杉江毅さん、商品開発課の南寿子さん

伝統を重んじながらも革新的な技術で

「良質な酒を造ることが、良い酢を造ることにつながります。創業以来、醸造技術を磨くことを一番大事にしてきました」と話すのは工場長の杉江毅(たけし)さん。

「酢もろみに種酢を加えると、酢酸菌の働きによりアルコールが酢酸へ変えられてお酢になります。酢酸菌というのは空気がないと生きられない菌です。昔ながらのやり方だと、酢もろみは甕(かめ)の中に置き、上部の空気に触れる面で発酵していますが、仕込みごとの品質差や別の雑菌に侵されることが課題となっていました。私たちは昔ながらの製法を続けてきた経験を生かし、できるだけきれいに純粋に発酵させるために、通気発酵(空気を送り込み続けて発酵させる)方式を取っています。きれいな水と空気を生かし、最新の技術を使い安全安心な酢造りを目指しています」と杉江さん。

「酢造りで働いてくれるのが酢酸菌ですから、酢酸菌が良い働きをするための環境作りをするのが私たちの役目です。一つ一つの工程を最善の形に仕上げた積み重ねで、酸味のおだやかな、つんとこないお酢ができるんです」と話を続けます。

小さな気付きを大切に

日々の仕事の中では、今日はちょっと香りが違う、発酵の泡の立ち方が違うなど、小さな気付きを大切にしているといいます。

「機械ではわからないわずかな気付きがないと、良いものづくりができないと思っています。140年以上私たちはお酢を造ってきましたが、まだまだ奥が深いなと思っています」と杉江さん。

酸度は同じでも、米の深い味わいと甘味を持つので、いつもの料理にコクをプラスできます。「CO・OP国産米使用まろやか特選純米酢」を、お料理に活用してみませんか。

「CO・OP国産米使用まろやか特選純米酢とは」 「CO・OP国産米使用まろやか特選純米酢とは」
  1. 米から米麹をつくる
  2. 玄米を精米します。刃にダイヤモンドを使用した最新の精米機で、米の糠(ぬか)層を均一にムラなく削り、麹菌が繁殖しやすい米にします。洗って水に浸けたあと、米を蒸します。室(むろ)の中で種(たね)麹(こうじ)を加えて、湿度・温度をコントロールすると米麹が完成します。

米袋のイラスト
  1. 米麹から酒造りをする
    (アルコール発酵)
  2. できた米麹に、水・蒸した米と酵母を加え、まず酵母菌だけを増やします。米麹によって蒸し米が糖に変わり、その糖分を酵母菌が食べてアルコールに変えていきます。(糖を作りながらアルコールも作っていく)

    本格的な日本酒造りの手法である多段仕込みによって段階的に量を増やし、こまめに確認しながら3週間ほどかけて酢もろみ(日本酒)を造ります。仕込み水には中央アルプスの伏流水を使用しています。

タンクの中を、上から見た写真

タンクの中は、上から見られるようになっています

発酵具合を確認する様子

香りで発酵具合を確認

  1. 日本酒を酢にする(酢酸発酵)
  2. 酢もろみ(日本酒)に種酢を加えると、酢酸発酵が始まります。酢酸菌の働きによってアルコールが酢酸へ変わり、酢ができていきます。酢酸菌は空気を好む菌なので、発酵タンク内にミクロの空気を送り込むことで、酢酸菌が働きやすい環境を整えています。

発酵タンクの並ぶ写真
  1. 精密ろ過
  2. できあがった酢をろ過して酢酸菌などを除去します。

  1. 貯蔵熟成
  2. 数カ月熟成をすることで酢角がとれて酸味がまろやかなお酢になります。

貯蔵熟成の様子
  1. 検査
  2. 酸っぱさの目安となる酸度、糖度、pH、色(透過率)、比重を分析し、訓練された検査員によって見た目、香り、味などの検査を行います。

  1. 充填
  2. ビンを洗浄したあとに充填します。

  1. 出荷
  2. 機械で箱詰めして出荷します。

箱詰めのの様子

【広報誌2019年9月号より】